ピル外来とは
当クリニックでは、保険または自費の各種ピルを取り揃えております。受付していただいてから、なるべく短時間で早めに処方できるよう、ピル専用外来を設けております。医師またはピルコンシェルジュにより、低用量ピルや緊急避妊のためのアフターピル、月経移動のための中用量ピルなどについての詳しい説明をしたり、体調や副作用の確認をいたします。また様々なご質問を受け付けております。
月経困難症や子宮内膜症、PMS、月経不順の方、継続的な避妊をご希望の方など、ピルの服用には様々な理由がございますが、特にお困りの症状がない方にも、妊活中でない場合は低用量ピルをお勧めいたします。
当クリニックで処方するピルは次の通りです。
※低用量ピルは保険適応になる場合もございますので、健康保険証をお持ちください。
※学生の方には学割料金でご提供いたしますので、学生証をお持ちください。
低用量ピル
低用量ピルとは
計画的に避妊を行いたい場合に処方されるのが経口避妊薬(OC : Oral Contraceptives)です。経口避妊薬とは、いわゆる女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが合わさった合剤で、かつてこれらはホルモンの含有量が多く、血栓症などの副作用が強く出ることを懸念されていましたが、ホルモンの量を減らして副作用のリスクをできるだけ軽減させ、避妊の効力をこれまでと同様にしたのがOCです。
避妊以外にも、月経不順やPMSなどの症状を改善させる効果があります。
月経困難症や子宮内膜症の場合に処方される保険適応の低用量ピルはLEP(Low dose Estrogen Progestin)と言われており、それらの症状を改善したり、病巣を縮小させる効果があります。
また、低用量ピルには長期的に、子宮体がんや卵巣がん・大腸がんのリスクを下げるというメリットがあります。
逆に、服用をしていくことで虚血性心疾患(心筋梗塞など)、静脈血栓塞栓症、子宮頸がん(5年以上の服用)の発症リスクがやや上がる可能性について言われていますが、中用量ピルほどではありません。最も言われている血栓症のリスクについては、服用を続けることでリスクが下がっていきます。
使用方法ですが、毎日1錠の服用でおおよそ決まった時間帯に服用するようにしてください。飲み忘れた場合は、思い出した時点で服用してください。
避妊効果については、月経初日から飲み始めれば、その日から効果が得られると考えられています。ただ前回の服用から次の服用まで24時間以上経つと避妊効果が薄れるとされており、この場合は7日間以上服用し続けることで再び効力が現れるようになります。そのため効力が薄れている期間中は、他の避妊方法も併用するようにしてください。
飲み始めの2週間程度は、吐き気や軽度の頭痛、不正出血などがみられることがあります。
血栓症などのリスクを心配されている方には、ミニピルを処方することもできます。ミニピルはエストロゲンを含まないため、喫煙や授乳中、40代でピルを始めたい方にも服用していただけます。ただ、避妊以外の目的(月経異常の軽減など)には効果が得られにくいと思われます。乳糖不耐症や乳糖アレルギーの方は服用していただけません。
また、ミニピルのほかにミレーナという子宮内避妊器具もございます。こちらも、ピルを使いにくい方にも使用していただけます。ミレーナは、黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS: Intrauterine System)です。5年間留置可能で、ピルに匹敵する程度の避妊効果があります。
料金
ピル外来 | |
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内容 | 料金 |
初回カウンセリング (初診料込み) |
2,200円、学割1,100円(税込) |
定期採血(血栓症リスク検査) | 3,200円または4,000円(税込) |
低用量ピル | |
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内容 | 料金 |
1シート | 2,000~2,300円、学割:1,800~1,900円(税込) |
ミニピル | |
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内容 | 料金 |
1シート | 2,700円(税込) |
アフターピル(緊急避妊ピル)
アフターピルとは
性行為後に避妊を希望される場合に処方されるピルのことをアフターピルといいます。アフターピルにはいくつか種類がありますが、大きく分けて、避妊に失敗したとされる性交の72時間以内に服用するものと120時間以内に服用するものがあります。当クリニックでは、72時間以内に服用するレボノルゲストレルと、120時間以内に服用するウリプリスタール酢酸エステルの両方を取り扱っております。
ただ、アフターピルを正しく服用したとしても必ず避妊に成功するとは限りません。レボノルゲストレルの場合は、妊娠阻止率は85%程度、ウリプリスタール酢酸エステルは95%程度と言われています。当クリニックでは、アフターピルを処方した方に、市販のものより感度が高い医療機関用の妊娠検査薬を無料でお付けしております。アフターピルを服用した3週間後に妊娠の有無をご確認ください。当クリニックで処方したアフターピルで避妊に成功せず妊娠されたことが当クリニックでの診察で確認された場合、アフターピルの料金を返金いたします(当クリニックで処方した日から8週間以内)。
服用による副作用については、これまでに重篤な症状が出たという報告はなく、頭痛、吐き気、不正出血、倦怠感などがみられたという程度です。いずれにしましてもアフターピルは1回の処方になりますので、症状は一過性と言えます。また服用したものの妊娠が成立し、そのまま出産されたというケースもありますが、この場合に胎児や生まれてきた赤ちゃんに何らかの影響が出たという報告は、現在のところはありません。
料金
※アフターピルのみの処方の場合、初診料は無料です。
※医療機関用の妊娠検査薬を無料でお付けいたします。内服3週間後にご自身でご確認の検査をお願いいたします。
※当クリニック処方のアフターピルにより避妊に成功せず妊娠された場合、返金制度がございます。
アフターピル | |
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内容 | 料金 |
レボノルゲストレル (性交から72時間以内) |
8,200円、学割:7,500円(税込) |
(日・祝日)9,200円、学割:8,500円(税込) | |
外国産ジェネリック (性交から72時間以内) |
5,200円(税込) |
(日・祝日)6,200円(税込) | |
ウリプリスタール酢酸エステル (性交から120時間以内) |
9,000円(税込) |
(日・祝日)11,000円(税込) |
月経移動(中用量ピル)
月経移動とは
ブライダルや旅行などのイベント、受験や就職などのために月経移動を希望される方には、中用量ピルを処方しております。月経移動をする際は、予定日よりも早めるか、遅くするかのどちらかを選択することになりますが、どちらの場合も、移動させた後の月経は通常の周期に戻ります。
予定日よりも月経を早めたい場合
まず移動させたい月経の周期の一回前の月経が発来する前に来院してください。早める方法は、月経が始まって5日目から毎日ピルを服用していき、10日間または早めたいとされる日の3〜4日前まで続けます。そして服用を止めてから3〜4日後に普段よりも軽い月経が来ます。
予定日よりも月経を遅くする場合
月経開始予定日の3〜5日前から毎日ピルを服用していき、月経を避けたい日まで続けます。月経は服用を止めてから3〜4日後に発来いたします。
副作用について
人工的に月経移動させることで伴う副作用については、人によっては中用量ピルによる軽い胃のムカつきや頭痛、倦怠感などが出る場合もあります。低用量ピルよりもエストロゲンの量が多く含まれていますので症状がやや強く出ることや、血栓症などのリスクが低用量ピルよりも少し高い可能性がありますが、一時的な服用のため現在まで重篤な症状は報告されていません。
料金
月経移動 | |
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内容 | 料金 |
初診料 | 2,200円、学割1,100円(税込) |
中用量ピル | 2,500円(税込) |